2021.01.21身体の声を聴く
黄泉がえり、蘇生、再生の地とは? 整体師、チャクラ調整師、チベット体操講師の気づき
「山と海。どっちが好き?」と聞かれたら、「海」と答える私は、山登りをしている姿が浮かばないほど、山と縁がない。だから、山道を歩くというのも興味が持てず、東京都の高尾山でさえ行ったことがない。それなのに、なぜか「熊野古道」は歩いてみたかった。
「熊野古道」に興味を持ったのは、ずっと行きたいと思っていた「高野山」のある場所だからです。高野山は「熊野詣」の3つのルートのうちの一つで、高野山の資料を見ると、必ず「熊野古道」「熊野の神社」の紹介があります。
それを見ているうちに
「さあ皆さん、今日は一日歩きますよ。熊野詣には3つのルートがあります。一つが京都から、もう一つが伊勢から、3つめが高野山からです。今回は、高野山からのルート”黄泉がえり”の地と呼ばれる熊野古道の<中辺路>を歩きます」
熊野古道の「語り部」というガイドの、この声から始まりました。
私は、熊野古道は自然豊かな山道で、「森林浴で癒される」って思っていましたから、語り部の説明は意外でした。
歩いていると『蘇生の森熊野古道』と書かれた石碑がありました。ここで語り部が説明しました。
「熊野古道は、ガイドブックなどでは自然の森の美しい景色が紹介されていますが、美しい地としてではなく”黄泉の地”として詣でられたのです。死んだ人がいく地である”黄泉”の熊野を訪れて帰ることを「黄泉がえり」と言って、多くの人が詣でたのです」
この説明を聞いて、私はこの地に来た意味を察しました。
私は10年毎に転換期を迎えます。10年前、20年前、30年前・・・と10年ごとに振り替えると、ちょうどその時、人生の岐路を迎えているのです。すごくショックなことがあって落ち込んだり、環境が変わったり、仕事が変わったり、出会いと別れがあったり。
身体も心もどん底のようになって、そこから希望を見つけて、新しい人生を歩み始めます。それまでの10年とは違う10年を過ごしています。だから、私は「10年に一度再生している」と思うようになりました。
2020年は、正にその10年目の節目に当たります。
この年、「コロナウィルス」による脅威だけでなく、身の回りの環境も、人間関係もすっかり変わりました。かなり落ち込んでいて、「希望」を求めていたのです。
「再生の時だから、黄泉がえりの地、再生の地である熊野古道に来たんだ」と思いました。
2020年。この年はあまりにも大きな環境の変化でした。初めてのことばかりで、どうしたらいいのか分からず、目の前のことを一つひとつ片付けていきました。
「以前はこうだった」「今まで通りだったら」なんて、過去にとらわれると思うようにならないことが多くて、焦りや不安、苛だちを感じました。
そこで、気持ちを切り替えました。
すると、心と行動が変わることで、人間関係や環境が変わりました。
その一つが「チャクラ&龍ワーク」です。このワークを始めてから、更に活動的になりました。
その一つがセラピストとしての学び、スキルアップとして行った「高野山、熊野古道への巡礼旅」です。しかし、単なる研修旅行ではなく、「黄泉がえり」「再生」の旅にもなりました。
「高野山から熊野本宮大社への山道は険しく、修行の旅です」と、語り部の説明を聞きながら、かつての修行僧や貴族、皇族、庶民も歩いた道を一歩ずつ歩きました。
歩きにくい石畳や石の階段、ちょっとした坂道、がたがた道を歩きながら、語り部の話でちょっと休憩。その時は自然と深呼吸になり、自分の中の酸素が全て入れ替わるように感じます。
熊野古道の黄泉がえりの空気をたくさん吸い込んで、一歩ずつ歩く。そのたびに、新しい自分が再生されるように思いました。
黄泉がえりの旅、再生の旅は、2020年だからこそ必要だった旅だと思いました。この地に来る前の自分と今は、すっかり違う自分。すべてが新しく、全てが10年後に向けての経験となります。
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