2020.07.16身体の声を聴く
「白内障」は日帰り手術だから簡単だと思ったのに /墨田区東向島の整体師&予防医療診断士&チベット体操講師
「白内障の手術を日帰りですることになったから」と眼科から帰った母が言った。
もうずいぶんと前から「手術したらよく見えるようになる」と言っていたので、ようやくその時が来たのかと思った。
白内障とは、眼の中でレンズの役割を行う「水晶体」が白く濁って、視力が低下する病気です。加齢による病気の一つですが、薬の副作用などで発症する場合もあるそうです。
白内障の治療には、薬物療法と手術があります。
「手術=入院」が当たり前だと思っていましたが、技術や機器の進歩により、日帰り手術も一般的になっていて、手術方法、病院設備、手術後の生活などによって入院か日帰り手術かを選択できるようになっているそうです。
日帰り手術のメリットは、仕事への影響、家族への負担、(学生の場合は)学業への影響等が最小限にとどめられること。
手術の当日と手術前後の検査日などに通院が必要ですが、身体への負担が最小限であるため、日常生活に早く戻れます。
仕事・育児・介護で長期間休めない方、家事や子供・ペットの世話を頼めない方などには嬉しい方法です。
また、入院費がかからないということも大きなメリットです。
母の症状は一般的なものだと聞いたので、「簡単な手術で良かったね、入院しないなら費用も安く済むね」と母に伝えました。
しかし、のんきでいられたのはこの時までだった。
手術日は2回。1週間おきに片目ずつ行うスケジュールで、「手術後の帰り道が心配だから、付き添ってくれる?」と母に頼まれた。
「それから、これが手術の案内だって」と言って小冊子を渡された。
表紙には「白内障 手術パンフレット」とありました。
「手術前と後の注意ね」と私がレーシック(レーザーによる視力矯正手術)をやった時のことを思い出した。
レーシックの手術後は、3種類の目薬を渡されて、「何時間おきに、順番に」という細かい指導があった。その他に、ばい菌が入ってはいけないので、何日間は顔を洗ってはいけないとか、メイクをしてはいけない、そしてほこりや紫外線が入らないようにサングラスをかけるように言われた。
「手術後だから、数日間は気をつけないといけないな。でも仕事や生活には支障はないから大丈夫だ」と思ったことを思い出し、母の手術後も、そんな注意事項が書いてあるのかなと思って、パンフレットをめくった。
「え! 何これ!」と、驚いて声を上げてしまった。
そこには、白内障についての説明や手術内容、手術前・中・後の注意事項、更には正しい点眼法、入院規則など盛りだくさんの内容が15ページにわたって書いてあった。
しかし驚いたのは「手術後の生活について」という注意事項です。
「うそ! これじゃ何にもできないじゃない!」と、叫んでしまった。
そこには、こんなことが書かれていたのです。
「この通りに生活するってことは、入院しているのと同じじゃないの?」
日帰り手術が1週間ごとに2回、プラス手術後の注意期間が2週間。つまり、約一ヶ月は入院しているようなものです。それも、自宅で。
母の場合は、私が家事代行できるけど、「私が手術した場合はどうするのだろう?」と考えずにはいられなかった。
手術後の注意事項をしっかり守った場合、こんなことが想像できる。
日常生活では、
職場では、
日帰り手術のメリットは大きいので、病気やけがをしたら、今までの私なら迷うことなく日帰り手術を選んでいる。でも、デメリットを知ってしまった。
白内障手術の他に、日帰り手術が可能な病気は、ポリープ、ヘルニア、子宮筋腫、下肢静脈瘤、痔、乳腺腫、尿管結石などがあるそうです。
薬や手術の技術進歩によって、切り口が少なく小さいものや術後の合併症リスクが少ないものは日帰り手術を進められる可能性が高いようです。
これらは、誰にでも起きうる病気やけがです。
「私はおひとり様じゃない。世話してくれる人がいるから大丈夫」と思っている方も安心してはいけません。
その人がその時に世話してくれるという保証はないからです。
「おひとり様のデメリット」を知った私は、手術が必要な病気やけがをしてはいけないと思いました。
これは、「病気、けが、老化、ストレスに負けない身体になる」というサロンの活動にも通じています。
母が「手術後はお姫様気分ね」と言ってました。
私は手術後の母のサポートしながら、お客様が「おひとり様が日帰り手術」をしないで済むように施術でサポートしたいと思いました。
なりたいもんが出来るのは手術でも、自宅でのサポートでもありません。出来るのは、予防医療。一つでも手術しなくて済むように、「病気・けが・老化・ストレスに負けない身体になる」ための施術を行っていきます。