2019.10.10身体の声を聴く
新メニュー!あなたならどっち?「足し算の整体」か「掛け算の整体」か/墨田区東向島の整体師&予防医療診断士&チベット体操講師
「どのメニューがいいのか分からなかった」
と、お客様に言われて「それは、まずい」と思いました。
初めてのお客様が選ぶのが、日程と施術メニューです。そのメニューが「分かりにくい」ということはサービス業としては一番いけないことだからです。
私が整体サロン「なりたいもん」を始めたのは、自分の辛い症状が手術や薬ではなく施術で楽になったから。私と同じように「辛い」症状や「どうにかしたい」思いに悩んでいる人を「楽に」したいと思ったからです。
だからサロンの施術も、ホームページに掲載した案内も、辛いと思っている方に届くように、分かってもらえるように作ったつもりでした。
しかし、それが「よく分からない」と去ってしまわれたら、お客様に施術後の変化を実感してもらえません。
私は「まずい! 施術メニューの見直しをしなければ」と思いました。
まずは、お客様になった気分で、「なりたもん」の施術メニューと他の整体院やリラクゼーションサロンのメニューを比較してみました。
「施術名」、「所要時間」、「料金」という項目と、10分千円単位の料金設定は、どの店もあまり変わりません。
所要時間に30分、60分、120分などのバリエーションがあって、増えるごとに施術する箇所が増えたり、念入りになったりしています。
「なりたいもん」も同じようなものでした。それなのに、「分からない」と言われたのはなぜなのか?
それには、お客様の言葉の続きにヒントがありました。
「初回メニューは分からなかったけど、キャンペーンメニューは、自分が気になる箇所やどうなりたいのかという目的で選べて、分かりやすかったの。それに、単品メニューを自分好みに組み合わせる楽しみもあったわ」とのこと。
これは初めて聞く意見でした。
私は今まで、腰が痛いというお客様に「腰だけケアしたのでは楽になりません」と伝えて、その痛みの引き金になっている個所を施術して楽な状態がキープできるように、私が施術を組み立てていました。
つまり、「お客様が気になる個所だけを施術する」や「お客様が施術を組み合わせる」という考えがなかったのです。
私は、「サービス業はお客様に効用や満足などを提供するもの」ということを忘れていました。
反省して、改めて施術メニューを考えました。
今までのメニューは「掛け算の整体」。
カウンセリングしながら、お客様の気になる箇所や辛さの度合い、今回はどこを優先したらいいのか、どの順番でどの施術を盛り込むかなど、「お客様のなりたい姿」に向かって相乗効果が高くなるように施術を掛け合わせます。
この「掛け算の整体」のメリットは、整体師に「お任せできる」、「わがままを叶えられる」ことです。
私がこれをメインにしていたのは、自分に一番合う施術やサービスが分からないからです。
例えば、美容院では「こんなイメージでお願いします」と言うだけ。
レストランでは「お薦めは何ですか?」と聞いて選びます。
特に初めてのお店の場合は、自分に合うものが分からないので、その店が得意にしていることや薦めているもの選んだ方が自分に一番いいと思うからです。
しかし、洋服や小物、仕事の道具などは、用途や金額、使い勝手などを考えて、自分のこだわりで必要なものを選びます。
新しく追加するメニューは、「自分に必要なものは自分で選ぶ」と考えて作りました。それが「足し算の整体」。
お客様の目的に合わせて、選んで頂きます。必要な単品メニューを足していくことで、お客様のなりたい姿や目的を叶えて頂きます。
この「足し算の整体」のメリットは、自分で「選ぶ楽しさ」「時間や料金を決められる」ことです。
「足し算の整体」を楽しんで選んでもらうためには、「選びやすい」ことがポイントです。
そこで目的を3つにしました。
続いて、それぞれの中身も選びやすいように、細かく設定しました。
腰や肩、目などの気になる身体の箇所を選べるようにして、興味ある施術も選べるようにしました。作っているうちに楽しくなって、全部で13のメニュー、料金は3000円からになりました。
お任せの「掛け算の整体」も、こだわりの「足し算の整体」も、お客様がどれを選んでも、私はベストを尽すだけ。
病気やけがではないけど辛い症状で悩んでいる方に、少しでも「楽になれる」ことを知ってもらうこと、そして「楽になった」という笑顔を見ること。
そのために「なりたいもん」を始めたのだから。